Cocktail Party

寧静のひととき

めでたいひと
神様の遊び道
秋風色にとぶ
冷たさの象徴
谷底の砂粒と

透明で見えない人へ

交差点、わらう人
その血液をください
中指の言葉
ひかれたゆめ
余命数秒

眩しさに眩むこともなく

背負った太陽
月並みの愛情
見上げた縁辺
指先の少し先
沈む狐に迷猫

識って留めた言葉

正しくあるためのものさし
落下地点の夢
天才ではいられなかった君へ
遺言執行者の亡骸
朝の底に沈む

唯一の味方でいるということ

捨てられることの正義
天才の君と秀才の貴方
誰もすくえなかった子
君の足音が目覚し時計
わたしだけのかみさま

隣人は笑った

きみあわせ
夢の中だと思わせて
すり切れた言葉
毛布で包み込んだ感情
幼馴染な恋心

いえない感情

小指から伸びた糸の色
記憶も想いも関係も忘れたままでいてください
鼻唄なんて歌わないで
ひとりで過ごす春とふたりで過ごしたはずの冬
恋心を清める儀式
喉元を過ぎたので忘れてしまいました
永遠を終わらせるための嘘
さいごの夢をありがとう
カクテルダンスを君と

ぼくのひみつときみのひみつ

どこまでもどこまでもひろがるそらに
さえぎるものはひとつもなくて
ほほをながれるみずはおちてきたんだと
ばれるうそをそらにはなした
そのままうそはじめんにおちて
そうだねってきみはわらったんだ
よかった、うそはとどいていない
そうしてぼくもわらったんだ

ラストカクテルの魔法

ラベリングした感情の名前
すっかりこわれてしまったゆびわ
とおくとおく、百年先に会えるくらいの距離
瑕疵はあなたにしかなかった
暗闇の微睡みは貴方の腕の中より心地良いので
天井からのぞかれるような
ループの止め方をわすれてしまったようです
呪い言葉とラブレターと
待って、まだ別れの言葉を言えてない
ほんの少しでいいのです、空気を分けてください
羽化したのは一体誰の何だったのか
event:カクテルパーティー
template:朝の病
material:ICOOON MONO
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