うちらの日常⑤
オレは中学生の頂点に立ちたいんだ。手始めにあのジャングルジムを目指すぜ。今ならこの屋上から飛び立てる気がするんだよ、お前が。
ドアの間に黒板消しを挟むだろ?そして開けるとほら……オレが粉まみれになるんだぜ。
いかにして指定ジャージを格好良く見せるかがモテる秘訣だよ。
ちょっと嫌いな奴が柿の木に登るように仕向けただけじゃないか!!
なあ、お前が作ったこのクッキー、なんか爆発したんだけど。
オレの弁当がなぜお前の胃袋に入っているのか理由を聞こうか。うん?
サッカーボールをバスケットゴールに蹴り入れようとして肉離れ起こしたんだ。
オレの机の中の教科書が無いのはなぜか知ってるか?……実は買ってないんだ。
夏休みの宿題なんざ翌年8月1日の出校日に出すのがジョーシキだろ。
一生懸命悪戯に集中して何が悪い!!
机の上のプレゼント、髪の毛を入れて赤い糸で縫って剃刀を刺してたびしょ濡れの人形だったよ。
なあ、大学入試の後に河原に蝉取り行こうぜ。
緊迫感に満ちた空間でのしゃっくりなんて自力で止めて見せるぜ。
一人だけリア充になるなんて抜け駆を許すわけないだろ。
馬鹿になるには体力がいるんだよ。
だってみんなの理想の姿が小学生だったから。
ジョーシキジンはオレだけだから大丈夫だよ。
引きこもるより学校行く方が楽なんだぜ。
この球をアイツだと思って振りかぶればいいんだ。
中二病を小学生で先取りしてるオレすごくね?
リア充になるためなら、親友のお前だって裏切って……あ、いや嘘ですその手を下げて!!
靴箱に入ってた手紙はラブレターなんだぜ、たとえ果たし状って書かれていてもさ。
勉強はアレだけど脅迫なら任せてよ。
喧嘩なんて転売するもんだろ。
だってみんなと仲良くなりたかったから!!(まあみんなって動物のことだけどね。)
オレはボケよりツッコミだと思うんだ、物理的に。
一年の計は元旦にあり。じゃあ今が夢を叶えるときだよな。
せっかくの青春時代なんだ、黒歴史を作るしかないだろう?
作った黒歴史がひとつ足りなくてちょっと泣いたわ。