邂逅と輪廻

No.121-150

この世界に絶望なんてしないよ。だって希望なんて持ってないか。

私は今まで幸せでした。だからこれからは、貴方が幸せになってください。

何も失ってなんかいないのに、目を瞑って耳を塞いで何もかも拒絶して、全て失ったと喚き散らすのね。

自分で選んだ道だけど、少しだけ、寄り道してもいいですか?

世界征服じゃないよ。世界の全てを破壊したいんだから。

感情なんて、とっくの昔に忘れたよ。

君が望んだことなのに、どうしてそんな顔をするの?

憐れみも偽善も同情も、望んでなんかいないのに。

ねぇ、僕はどうしたら、君と幸せになれますか?

貴方に慰められる程、自分の事が嫌いになるの。



結局、私はどんなに足掻いても変わることなんてできないのね。

それはただの言い訳。最後の最後まで私は逃げていたの。

そして自分も他人も傷付けて、もう逃げられなくなったいた。

これが私の選んだ道。間違った選択の行き着いた先よ。

ねぇ、後悔ばかりなのはどうしてかしら?

過去を忘れ、未来を捨て、失うことに慣れた現在を少女は生きている。

周りを見ていないから、それが不幸だとは気付かない。

闇に染まるまでもう少し。すぐに行くから待っててね。

貴方の流した涙は、甘くまろやかな絶望の味でした。

ヘンゼルとグレーテルって、幼児虐待とカニバリズムと幼い子供の計画殺人物語なの。



赤ずきんちゃんとおばあさんはと猟師は、狼が溺れ死ぬ様子を笑って見ていたのよ。

愛の言葉に少しずつ毒を盛って貴方に与え続けたいの。

空はいつか晴れるなんて誰が言ったの?灰色の雲しか見えないじゃない。

大嫌いな貴方に捧ぐたった一度の恋の歌。

私の世界の87%は嘘でできている。残りの13%の真実こそ、嘘であってほしかったのに。

全てが不安定のこの世界に、安定を求めた私は愚かですか?

中途半端な同情が、一番人を傷付けるんだよ。

世界の全ての人が幸せなら、それはきっと『幸せ』じゃない。

私は同情を喜べるほど子供じゃないし、関係を断ち切れるほど大人じゃないの。

私も貴方も同じ人間であることに、どんなに安心してどんなに絶望したことだろう。



top