No.391-420
愛してると言ったところで君には届かないんだろうね。奪われるくらいなら壊してしまいたいと思う私は間違っていないはずなのだ。
流れる雲を眺めながら踏み出した最後の一歩。
どこまでも限りなく一方通行な僕らの恋心。
君のストイックな姿に惚れたのに、めちゃくちゃにしたいとも思うんだ。
似ているから分かり合えないし、同じだから好きになれないよ。
大好きな君を守りたいと思えた日。
恐怖心から逃げ出したくて泣きじゃくった君と僕。
君の自己犠牲は見ていて気持ちが悪いんだよ。
少しずつ遅く弱くなる呼吸に安堵した。
二人で見た流れ星は願いなんて叶えてくれなかったよ。
一緒にいるだけでいいと言ったあの日の自分を殴りたい。
辛かった、苦しかった、悲しかった。でも君は隣に居なかった。
絶望しかないこの世界でただ死ねないだけの人形たち。
初めましてと笑った君と二度目の自己紹介を。
泣き続けても枯れない涙は透明な宝石のようでした。
ほんの一瞬手と目をはなした隙の悲劇。
気付かされた気持ちは紛れもなく本物で。
その日は特になにもない平凡な1日だった。
いつの間にか消えていた薬指の印。
キラキラした目で見つめられて、そのあとは?
どうして、と呟いた君の頬を流れた赤い雫。
鈍く光るそれは狂気と狂喜でできた凶器だった。
それでも僕らは盲目的に信じ続けるしかなかったんだ。
なによりも裏切られるのは怖いと知っていたから、かな。
合図は静寂を引き裂いた悲鳴だった。
上げた右足を前に踏み出して残った左足を床から離せば、完成。
桜が舞い込んだ教室が君との出会いと別れの場所。
噂話に尾鰭がついて、そのまま海に泳ぎ着いた。
嘘を本当にしたくて吐いた嘘。