No.751-780
誤魔化した右手を奪わないでください。浮かんだ空気は空気に混じって消えてった。
噂伝いの伝言ゲームが正しく伝わるわけないのに。
世界中の音を塞ぐためにヘッドフォンで覆うんだ。
たったひとつのシュシュでさえ、役目を全うしてるというのに。
消臭剤を吹きかけたら貴方の匂いも消えてくれますか。
写真の向こうの僕たちは笑顔なのに、どうしてこちらで泣いているの。
世界の中のちっぽけな私たち、じゃなくて世界が広すぎただけなんだ。
時計だって電池が切れれば止まるんだよ。
マナーを守るために君を泣かせなきゃいけないんだ。
アイロンを押し当てても綺麗になんてなれないじゃない。
いちご味なら何でも好きだよ、たとえ君でも。
バネに揺れる人形が泣いている気がしたんだ。
煙草を吸った僕らはこどもにしかなれなかった。
レシートにすら貴方の名残を見つけてしまうのです。
もう死んでいる私のことなど気になさらずに。
変わったのは君と私の両方だから、きっともう出会えないよ。
特別な秘密が日常でしかない貴方のことだから。
なくなってしまえば零にすらなれないのに。
仕事も君も、両方大切にしちゃいけないの?
知ってる、あなたはきっと幸せなんかじゃなかった。
穴を掘ってるんだ、いらない自分を捨てるための。
梅の花と桜の花を見間違えるような貴方は要らないわ。
濡れた髪が乾く頃には次の世界が始まってるよ。
忠告なんてただのBGMなんだろ。
ごめんね、煙臭いのは苦手なんだ。
ジョーシキテキに生きるって案外難しいんだよ。
知らない間に死ぬことだけはしないでください。
まっとうな人と出会えるだけでいいのに。
無条件に受け入れられると、なんで思い込んでいたの?